英語でコミュニケーション+α

英語でのコミュニケーションを学ぶ上で私自身が経験したことや学んだこと、見聞きしたことなどについて書いています。

パブリックスピーキンの基礎:プレゼンスライド④

※本ブログにおいて、英語=米語です

 

前回からずいぶん時間が経ってしまいました・・・。英語スピーチ&プレゼンにおける効果的なスライド作りもこれが最後です。

 

コンテンツREVIEW

  1. フォント
  2. カラー 
  3. レイアウト
  4. 情報の表示と表現 ← 今ココ

 

 4. 情報の表示と表現

日本語型スピーカーと英語型スピーカーでは「理解しやすい」表現方法が違うことを理解します。

 

日本語型スピーカーにとって見慣れた・理解しやすい表現とは?

名詞中心の「何?」にフォーカスした言い回し。例えば・・・

Investigation of the temperature as a function of the time. ←「何(the what)」3

 

英語型スピーカーにとって見慣れた・理解しやすい表現とは?

「文」を用いた、動詞中心の「何が起こった?」「誰が何した?」にフォーカスした言い回し。例えば・・・

The temperature increased much faster than anticipated. ← 「何が起こった(the so what)」3

*CAUTION!:もちろん全てのヘッディングに「文」が可能なわけではありませんが、そのような場合は、下記のように「名詞」+意図としての「動名詞」を用いることで、英語スピーカーにとって理解しやすい表現になります。

Automated procedures for quickly and efficiently processing and releasing goods at customs

英語型スピーカーにとって動詞とは:

  • 個々の「意図」を効率良く端的に表現できるもの。
  • 個々の動作や変化、流れを簡潔に説明できる。また、理解できるもの。
  • 表現に活力を与え、活気あるコミュニケーションを可能にするもの。 

これとは反対に、英語型スピーカーにとっての名詞表現とは:

  • 環境や状況の一部を切り取ってラベルをつけただけの、無機質でつまらないもの。
  • 「意図」が感じ取れず、こちら側(受信側)に「理解」の努力を強いるめんどくさいもの。
  • 表現を鈍化させ、コミュニケーションの効率を下げてしまうもの。

 

動詞表現を用いたサンプルスライド
*ここで使われているデータや情報は効果的なプレゼンスライドを示すために創造されたものです。

 

タイトルページ

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上記のようなタイトルが登場した時の英語スピーカーが抱く印象は正直こんな感じになります。
「効果が何?」
「あったの?なかったの?」
「それいつ分かるの?」
「それまで待つの?」
オーディエンスの「時間」に対して最大限の敬意を表すためにも彼らにとって最も理解しやすい「文」で主張ポイント(メインメッセージ)を表す事が重要です。

VS.

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上記タイトルの場合、「結論」が明確に表現されています。また、この後のプレゼンもこの主張を中心に話が進んでいくのだろうことが容易に想像でき、オーディエンスの心と頭の準備がしやすくなります。

 

ヘッディング&ポイント

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「名詞」の羅列は何のメッセージ性もないので個人の主張や意図は全く理解されません。これでは、オーディエンスは置いてきぼりです。オーディエンスにとっては、空虚なスライド、空虚な時間です。

 VS.

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ポイントを3つに別け、1スライド=1メッセージにしたことで、オーディエンスへの情報供給過多を防ぎます。また、1つ1つのスライドに主張があるので、スライドの存在意味もあります。

 

ヘッディング&イメージ
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この名詞タイトルを見たオーディエンスの頭はたぶん:
「で、何?」「これから何を読み取れと?」
です。この質問がオーディエンスの頭に浮かぶ度、オーディエンスはあなたのスピーチ/プレゼンへの興味を失っていきます。それを避けるためにも、「何?」の答えは前もって提供しておきます。

VS.

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オーディエンスに脳内質問の隙を与えません。言いたいことが分かりやすいです。 

 

最後に

繰り返しになりますが、プレゼンスライドはオーディエンスのためであり、スピーカーであるあなたのためではありません。 メモリーカードとして使おうとしたり、オーディエンスの認知プロセスを無視した情報伝達をしたり、オーディエンスに価値を提供しない多すぎる情報や派手な色使いやデザインでオーディエンス撹乱したりすることだけは避けたいです。

 

 

1. North, Marjorie L. "Fundamental of Public Speaking." Harvard Extension School, Cambridge. Aug. 2011 - Dec. 2011. Class 
2. McConnell, Susan. "Designing Effective Scientific Presentation." iBiology.org  Sep. 2010.  21 Apr. 2015, 
3. "English Communication for Scientists." Nature.com.  Nature Education, 2014. 12 Jun. 2016.